生成AIとファイル共有の課題
ヒナリーではこれまで、「ファイル管理(ベータ版)」として、管理者がアップロードしたファイルを、AI検索の対象にできました。それにより、ヒナリーとの会話において、園の資料をふまえた回答が得られていました。
ただ、AI検索の対象にできるのは、管理者がアップロードしたファイルに限られていました。ヒナリーとの会話の中で日々生まれていくファイル(月案のたたき台やおたより)は、その対象にはならなかったのです。せっかく作成したドキュメントが、AIの土台として活かしきれていませんでした。
ファイルボックスは、この課題を解決する機能です。ヒナリーで作成したファイルを保存・共有でき、それがそのままAI検索の対象になります。園のドキュメントが貯まるほど、これからの会話は園のドキュメントをベースにしたものになっていく。これを実現するために、ファイル管理を「ファイルボックス」として一新しました。
AIの回答が、園のドキュメントベースになる
ファイルボックスの核心は、保存したドキュメントがAIの回答の土台になることです。保存しておくだけで、AIがフォルダの構造を理解し、質問の内容に応じて関連するファイルを自動的に探し出して参照します。都度「+」ボタンで一つひとつ添付する必要はありません。
参照の対象になるのは、共有フォルダとマイフォルダの両方です。たとえば「昨年の運動会のプログラムを参考に、今年の案を作って」と伝えるだけで、AIが該当するファイルを見つけ出し、その内容をもとに答えてくれます。
そして共有フォルダに置けば、この土台が園全体のものになります。園のだれが質問しても、AIは同じ園のドキュメントを参照して回答する。誰が使っても園の書式や過去の実践に沿った答えが返ってくる、その状態を園全体でつくれるようになります。
これは、園にドキュメントが貯まるほど効いてきます。保存すればするほど、園の書式や過去の実践がAIの「下敷き」になり、回答は園の文脈に近づいていきます。汎用的なAIの一般論ではなく、園のドキュメントをベースにした回答になることがファイルボックスのいちばんの価値です。
使い方
基本の流れは3ステップです。
- 保存する:チャットで作成したファイルをファイルボックスに保存します。または、ファイルボックス画面から直接、ファイルをアップロードすることもできます。
- 整理する:フォルダを作り、業務や行事ごとにファイルを分けて整理します。
- 質問する:ヒナリーにいつも通り話しかけるだけ。たとえば「今年度の園の安全計画を見直したい」と伝えれば、保存したファイルの内容をふまえて回答してくれます。
「共有フォルダ」と「マイフォルダ」の使い分け
ファイルボックスには2種類の保存先があります。「誰に見せるか」を、保存する場所で選べるのがポイントです。
| 共有フォルダ | マイフォルダ | |
|---|---|---|
| 閲覧できる範囲 | 施設に所属するすべてのユーザー | 自分のみ |
| AI検索の対象となる範囲 | 施設に所属するすべてのユーザー | 自分のみ |
| 向いている使い方 | 園の書式・テンプレート、行事資料など「みんなで使うもの」 | 下書き、自分用のメモ、まだ共有前の資料 |
まずはマイフォルダで自分用に整え、園全体で使えると判断したものを共有フォルダへ移す、といった流れも自然につくれます。共有は「する/しない」を自分で選べるので、下書きの段階から気兼ねなく使えます。
活用例
ファイルボックスに園のドキュメントを貯めておくと、AIの回答がぐっと園に近づきます。たとえばこんな使い方ができます。
- 書類作成:自園の月案・週案・要録などの書式や過去の記録を保存しておけば、「今月の月案を参考に、来月の月案を作成してください」と頼むだけで、今月の月案の内容を読み取り、それをふまえた月案を作成してくれます。
- 計画・マニュアルの見直し:安全計画や保育マニュアルを保存しておけば、「今年度の安全計画をふまえて、来年度の安全計画を作成したい」と伝えるだけで、既存の内容をふまえた計画を作成できます。
- おたより・連絡帳:これまでのおたよりを保存しておくと、園のトーンや言い回しをふまえた文章になり、職員ごとの品質のばらつきも抑えられます。
- 新任・引き継ぎのサポート:園のルールや行事の段取りを共有フォルダに置いておけば、経験の浅い職員が質問しても、AIが園の資料をもとに答えてくれます。
こうして日々のドキュメントが積み重なるほど、園のナレッジが貯まっていきます。AIの回答は園らしさを増し、誰が使っても園の文脈に沿った答えに近づいていきます。
データの取り扱いについて
園の資料には、子どもや保護者に関わる大切な情報が含まれます。安心して保存・共有いただけるよう、ヒナリーは次の方針でデータを取り扱っています。
- 入力データやファイルは、AIの学習に使用しません。
- ファイルボックス内のファイルは、AIが回答を作る際の参照に使われます。これはモデルの再学習とは異なり、参照した内容がAIの学習データになることはありません。
- データは、Amazon Web Services(AWS)の国内リージョンで、施設ごとに分離された環境で厳重に管理されます。AWSは、日本の行政機関が利用する「ガバメントクラウド」の対象クラウドサービスに選定されているほか、多くの金融機関でも採用されている、セキュリティ水準の高いクラウド基盤です。
ファイルボックスにアップロードされたファイルは、国内の堅牢なクラウド基盤で厳重に管理され、AIの学習には使用されません。園に関わる大切な情報だからこそ、お客様が安心して使える形を大切にしています。
よくある質問
ファイルボックスとは何ですか?
ファイルボックスは、保育AI「hinary(ヒナリー)」で扱うファイルを整理・共有し、さらにAIの回答の土台にする機能です。共有フォルダに置いたドキュメントは園内のメンバーで共有でき、AIが質問に応じて自動的に参照するため、園のドキュメントに沿った回答が得られます。これまで「ファイル管理(ベータ版)」として提供していた機能を、2026年6月9日に正式版として一新しました。
共有フォルダとマイフォルダはどう違いますか?
共有フォルダは、組織(施設)に所属するすべてのユーザーが閲覧できるフォルダで、園全体で使うドキュメントやテンプレートの共有に向いています。マイフォルダは自分だけが使う個人用の保管場所で、下書きや自分用の資料の整理に向いています。目的に応じて保存先を選べます。
ファイルボックスに保存したファイルは、AIが自動で参照してくれますか?
はい。ファイルボックスに保存しておくだけで、AIがフォルダ構造を理解し、質問の内容に応じて共有フォルダ・マイフォルダの両方から関連するファイルを自動的に探し出して参照します。ファイル名だけでなくファイルの中身(本文)まで踏まえるため、都度「+」ボタンで添付しなくても、保存済みの資料をもとに回答できます。
ファイルボックスに保存したデータはAIの学習に使われますか?
いいえ。ヒナリーでは、入力データやファイルをAIの学習に使用しません。ファイルボックス内のファイルは、AIが回答を作る際に参照しますが、これはモデルの再学習とは異なり、参照した内容がAIの学習データになることはありません。データは施設ごとに分離された環境で管理されます。
手元にあるファイルもファイルボックスに入れられますか?
はい。チャットで作成したファイルを保存できるほか、手元にあるファイルをアップロードして取り込むこともできます。取り込んだファイルはフォルダで整理し、必要に応じて共有フォルダで園内に共有できます。
保育AI「hinary(ヒナリー)」を実際の業務で試してみませんか?